死生観光トランプとりせつ

死生観光トランプとはなにか?

陸奥賢(観光家/ コモンズ・デザイナー/ 社会実験者)が若手僧侶グループ「ワカゾー」の依頼から発案し、制作されました。死について気軽に語り合おうという「デスカフェ」用のアイスブレイク・ツール、コミュニケーション・ツールですが、「いつでも、どこでも、だれでも使用可能なコモンズ・デザイン・プロジェクト」としてオープンソース(無料)で公開しています。


トランプの作り方

1.死生観光トランプ専用サイトからデータ(取説2 ページ+表面9 ページ+裏面1 ページ)をダウンロードしてA4 サイズの用紙でプリントアウトしてください(厚紙印刷推奨)

2.トランプ54 種類(ジョーカー2枚含む)が描かれているのが表面です。裏面は「死生観光トランプ」のタイトルロゴが描かれています。

3.それらを表と裏を印刷してからハサミなどでトランプを切り取ってください。切り取れば死生観光トランプの完成です。


トランプの遊び方

死生観光トランプが完成したら、それを用いて死生観について語り合うツールにしても構いませんし、もちろん通常のトランプとして使用することも可能です。ソリティア、ポーカー、ババ抜き、大富豪、神経衰弱、七並べ、トランプ占いなど、いろいろと遊んでみてください。

遊んでいるうちに、「あれ?」とか「え?」とか、気になる死生観光トランプがでてきたら、それについて調べたり、みんなで話しあったりするのもいいでしょう。

またイラストにQR コードが記載されていますが、スマホ画面で読み取ると専用ページに飛びます。そこそれらを表と裏を印刷してからハサミなどでトランプを切り取ってください。切り取れば死生観光トランプの完成です。死生観光トランプとはなにか?で、より詳しいカードの死生観の説明が出てきます。出てきますが、死生観は多様で、不可解で、謎めいています。解説されても、より頭の中が「???」ばかりになったりしますが…。

「不思議やなぁ」「なんで?」「ヘンやなぁ」「どうして?」と首を傾げながら「死とはなにか?」という人類普遍の永遠の問いを深めてください。

いずれにせよ、遊び方、使い方、楽しみ方は自由です。死生観光トランプならでは!の遊びや使い方、楽しみ方を、ぜひとも考案してみてください。


死生観光トランプ 制作裏話

ある日、ワカゾーのつるのくんから「むつさん、デスカフェでちょっと悩んでるんです」と相談をうけました。

デスカフェはスイスの社会学者が「気軽に死を語り合える場」として始めたcafé mortelが起源とされています。つるのくんがいうには、この「気軽に死を語る」の「気軽がむつかしい」というのです。「どうしても死を語る場は重い雰囲気になるし、大事な方の死のお話になって、グリーフケアになってしまうんです」と。

日本人は、たいていの人は、まじめです。気軽に語るということが、そもそも、慣れていない。また死を語るのは、自分と関係する人の死であり、その悲哀を語ることになり、当事者性が強くでてしまう。よくわかります。

「でも、デスカフェは、もうちょっと気軽に、気楽に、フラットに、死について考えたり、話をしたりする場であってもいいと思うんです。そのために、むつさんの軽い、ライトな感覚で、デスカフェにあった、なにか新しい遊びのツールを作れませんか?」

無茶ぶりでした。いままで、観光家として、コモンズ・デザイナーとして、社会実験者として、いろんな遊びのツールを確かに作ってきましたが、死をモチーフにした遊びのツールなんて当然、考えたこともなかったですから。まぢかと思いました。

しかし「当事者性の死」が強い場がグリーフケアになるのだから、では「他者性の死」が強いツールを提示すればどうなるだろうか?という逆転の発想で、思いついたのが、この「死生観光トランプ」です。

これは世界各国の、いろんな民族の、死生観が提示されているトランプです。中には日本の死生観もありますが、古風であったり、地方であったりして、今の我々の思い描く死生観とはズレがあるものばかりだと思います。「他者性の死」が提示されている。

正しいとか、わかるとか、過ちであるとか、わからないとか、そういうことではなく。すべて、人間の、死の、リアルな物語です。こんなトランプで遊びながら、死について、ちょっと考えたり、話しあったりすると、デスカフェ的な場が生まれるのではないでしょうか。ぜひ、みなさん、遊んでみてください。

あなたの死生観に新しい光が当たり、心揺さぶられる体験になれば、幸いです。

観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者 陸奥 賢


参考文献・資料

(書籍参考)
・松濤弘道『【改訂増補】世界葬祭辞典』 雄山閣、2010 年
・松濤弘道『世界の葬式』 新潮選書、1991 年
・柳田国男『葬送習俗辞典 葬儀の民俗学手帳』河出書房新社、2014 年
・寄藤 文平『死にカタログ』大和書房 、2005 年
・新谷 尚紀・関沢 まゆみ 編『民族小辞典 死と葬送』吉川弘文庫、2005 年
・陸奥 賢;「大阪七墓巡り」配布資料
・スチュアート・ハメロフ『WIRED VOL.14 死の未来』
・デスラボ WIRED 2014.12.28「 死を民主化せよ:コロンビア大学院建築学部『デスラボ』の挑戦」

(書籍参考)
・デスラボ WIRED 2014.12.28「 死を民主化せよ:コロンビア大学院建築学部『デスラボ』の挑戦」https://wired.jp/2014/12/28/deathlab-vol14/
・「HUMAN NATURE ホンジュラス共和国」http://www.bians.jp/birth/world/north/Honduras.html
・「南太平洋の魅惑の国、バヌアツ」http://aycabiko.web.fc2.com/in-meguro-0901vanuatu.html
・「雑学サークル ヒンバ族とは?結婚や女性の髪、お風呂の問題、歴史など解説」https://zatsugaku-circle.com/himba-people/
・「外務省 ベナン共和国」https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/benin/data.htm
・「BONJOUR! BENIN 青年海外協力隊 2019 年度 1 次隊 小学校教育 ベナン共和国派遣 安部裕太朗」https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/356303.pdf
・「よりそうお葬式 お葬式で泣き叫ぶ職業「泣き女」とは?」https://www.yoriso.com/sogi/nakionna/
・「コトバンク 舟葬」https://kotobank.jp/word/%E8%88%9F%E8%91%AC-77123
・「北欧 1990.01」http://www.osoushiki-plaza.com/anoyo/world/ancient/a_hokuou.html
・「インド家庭料理ラニ 人が死んだらガンジス川に流すって本当ですか?」http://raani.org/faq/ganges.htm
・「雑学カンパニー 恋愛観すげえ…フランスでは死者と結婚できる法律がある」https://zatsugaku-company.com/france-marriage/
・「愛媛県生涯学習センター」https://www.i-manabi.jp/system/regionals/regionals/ecode:2/50/view/6610
・「せかいろ これだけはやりたくない!世界の歴史上に存在したとんでもなくツライ仕事ワースト10」https://www.sekairo.com/9325.html
・「コトバンク 魂呼ばい」https://kotobank.jp/word/%E9%AD%82%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%81%84-562924
・「山田養蜂場 みつばちの意外なお話」http://honey.3838.com/surprise/
・「グリーンランドへの旅行 Geysir 間欠泉」https://plaza.rakuten.co.jp/isglfae/diary/200603240000/
・「ジモコロ 赤ん坊を白蟻の巣に入れて燃やす!? アマゾンの先住民を撮り続けた男が語った『あの日』」https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/galaxy015
・「NATIONAL GEOGRAPHIC アマゾンのヤノマミ族、希少な村に迫る『魔の手』」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/112500452/?P=2
・「excite ニュース【ショック】『ヒト特有の行為』だったはずの埋葬を行う動物3 選! 動物にも“心と感情”がある証拠が次々発見される!!」https://www.excite.co.jp/news/article/Tocana_201708_post_13870/
・「魏志倭人伝の夢 資料」http://29.pro.tok2.com/~kyokutan/public/next/b01gishiwajinden_genbun/b01gishiwajinden_genbun.html
・「雅セレモニーホール 喪服は白!服喪期間は3 年?!魏志倭人伝から日本最古のお葬式を読み解く」https://www.miyabi-sougi.com/topics/a409f98f23cc88a8adf7ad4c8d75a1daf46a7490
・「柿は女の生涯(8)」https://plaza.rakuten.co.jp/otegami/diary/200310230000/
・「NATIONAL GEOGRAPHIC『非接触部族』マシコ・ピロ族、頻繁に出没の謎」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/101900042/
・「るいネット アボリジニの死生観」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/b/101900042/


制作情報

制作日:2020年8月盂蘭盆会
発案:陸奥賢(観光家/ コモンズ・デザイナー/ 社会実験者)
企画・制作:ワカゾー
デザイン:坂上デザイン
編集・文:藤井一葉・霍野廣由
イラスト制作:acco・エロガッパ・大河戸悟道・おのゆうな・kazune・香珠・佐々木しょうしょう・Jikido・南條成美・西円・noryco・藤井智子・ふゆのまさあき・みつざわひろあき
協力:京都市下京区民が主役のまちづくりサポート事業補助金・京都市文化芸術活動緊急奨励金


ワカゾーとは

京都を中心として活動している、20 ~ 30 代の若い僧侶の有志団体です。特定の宗派にこだわらず、想いをともにできる若手僧侶が仏教に基づいた様々な活動を生み出し、切磋琢磨しながら育んでいくことを目指して活動しています。